ブシュロンの象徴的なコレクション「クル・ド・パリ」。その幾何学的で美しいデザインに惹かれ、重ね付けを楽しみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に選ぶとなると、どの幅が自分に合うのか、ミディアムとスモールの違いは何か、どのリングと組み合わせれば良いのか、悩むポイントは少なくありません。特に、ボリューム感のあるミディアムと、繊細で細いスモールでは、重ね付けした際の印象が大きく変わります。
この記事では、「ブシュロンのクルドパリ」の重ね付けで失敗や後悔をしないために、リングの基本的な情報から、具体的なコーディネート術までを網羅的に解説します。あなたの魅力を最大限に引き出す、理想の組み合わせを見つけるお手伝いができれば幸いです。
ブシュロン クルドパリの重ね付けの基本と魅力

※画像はイメージです
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パリの石畳をモチーフにしたデザイン
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印象を左右するリングの2種類の幅
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ボリュームと華やかさが魅力のミディアム
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繊細で細いラインが特徴のスモール
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素材の違いによる印象と選び方のポイント
パリの石畳をモチーフにしたデザイン
ブシュロンのクルドパリは、メゾンが本店を構えるパリのヴァンドーム広場の、美しい石畳をモチーフにしたコレクションです。フランス語で「パリの爪」を意味するこのデザインは、小さなピラミッドが連なるような精緻な彫刻が特徴です。
この幾何学的なパターンは、光を受けるたびに様々な角度に反射し、ダイヤモンドが入っていなくてもダイヤモンドのような眩い輝きを放ちます。かつて「ポワント・ド・ディアマン(ダイヤモンドの先端)」と呼ばれていたことからも、その輝きの美しさがうかがえます。
デザインはリング全周に施されているため、指輪が回ってしまっても表情が変わらないのが魅力の一つです。そのため、指の根元が関節より細い方でも、デザインの向きを気にすることなく安心して身に着けられます。
印象を左右するリングの2種類の幅
クルドパリのリングを選ぶ上で最初のポイントとなるのが、リングの幅です。コレクションには、主に「ミディアム」と「スモール」という2種類の幅がラインナップされており、それぞれが異なる魅力を持っています。
幅が変わることで、リング単体で着けたときの存在感はもちろん、他のリングと重ね付けした際の全体のバランスも大きく変わってきます。ボリュームを重視するのか、それとも繊細さを求めるのか、ご自身の好みやライフスタイル、そしてどのような手の表情を演出したいかに合わせて選ぶことが鍵となります。
これからのセクションで、それぞれの幅が持つ特徴について、より詳しく見ていきましょう。
ボリュームと華やかさが魅力のミディアム
クルドパリの「ミディアム」モデルは、しっかりとした存在感と華やかさを求める方に最適なリングです。リング幅は約2.9mmから3.0mmあり、一つ一つのピラミッド型の彫刻が大きく、はっきりとしているのが特徴です。
このボリューム感により、光を捉える面が広くなるため、指を動かすたびにキラキラと強く輝きます。一本で着けても十分に主役級の存在感を放ち、手元を華やかに彩ってくれます。特に、ブシュロンならではの卓越したカッティング技術が生み出す輝きを存分に楽しみたい方におすすめです。
また、ある程度の幅があるため、男性がマリッジリングとして選ぶケースも多く見られます。パートナーと素材違いや幅違いでペアにするのも素敵な選択肢の一つです。
繊細で細いラインが特徴のスモール
一方「スモール」モデルは、より繊細で控えめな印象を好む方にぴったりのリングです。リング幅は約1.9mmから2.0mmと細身で、彫刻のピラミッドもミディアムに比べて小さく、目が細かいのが特徴と言えます。
細いラインは指をすっきりと長く見せる効果も期待でき、さりげない輝きを日常的に楽しみたい方に適しています。主張しすぎないデザインなので、オフィスシーンなどでも使いやすいでしょう。
何よりも、スモールモデルの大きな魅力は、重ね付けのしやすさにあります。他の華奢なリングや、ボリュームのあるエンゲージリングともバランスが取りやすく、様々なコーディネートのベースとして活躍します。初めてのブシュロンとして、また重ね付け用のリングとして、非常に人気の高いモデルです。
クルドパリ マリッジリングの比較表
モデル | 幅 | 特徴 | プラチナ (税込) | イエロー/ピンクゴールド (税込) |
ミディアム | 約2.9mm – 3.0mm | 存在感があり華やかな輝き。単体でも主役になる。 | ¥448,800 | ¥369,600 |
スモール | 約1.9mm – 2.0mm | 繊細で上品な輝き。重ね付けに適している。 | ¥303,600 | ¥249,700 |
※価格は2025年7月時点の公式サイト情報を基にしており、変更される可能性があります。
素材の違いによる印象と選び方のポイント
クルドパリは、プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールドの3つの素材で展開されており、選ぶ素材によって手元に与える印象が大きく異なります。それぞれの素材が持つ特性を理解し、ご自身の肌の色やファッションスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
プラチナ(PT950)
プラチナは、その白く清らかな輝きが特徴で、クル ド パリのシャープなカッティングを最も美しく引き立てると言えます。スタイリッシュでクールな印象を与え、ダイヤモンドの輝きとも相性が抜群です。流行に左右されない普遍的な美しさがあり、ブライダルリングとして最も人気の高い素材です。
イエローゴールド(K18)
イエローゴールドは、3つの素材の中で最も華やかで存在感があります。手元を明るくゴージャスに演出し、ファッションのアクセントとしても映えます。健康的な肌色の方によく馴染み、カジュアルからフォーマルまで幅広いスタイルに合わせやすいのが魅力です。
ピンクゴールド(K18)
ピンクゴールドは、温かみのある優しい色合いで、日本人の肌に非常によく馴染むとされています。イエローゴールドほどの華やかさはありませんが、肌を明るく見せ、女性らしく柔らかな雰囲気を演出します。他のジュエリーとも合わせやすく、上品で優しい印象を求める方におすすめです。
ブシュロン クルドパリの重ね付けのおすすめ術

※画像はイメージです
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定番人気ファセットとの上品な組み合わせ
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キャトルを加えてモダンで華やかな印象に
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エピュールと合わせて洗練された手元を演出
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ピヴォワンヌなど華やかなリングとの調和
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ミニビーラブドとの繊細なコーディネート
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エンゲージリングと合わせる際のポイント
定番人気ファセットとの上品な組み合わせ
ブシュロンの重ね付けで、まず試したいのが「ファセット」コレクションとの組み合わせです。ファセットは、ダイヤモンドの研磨面をイメージした多面的なデザインが特徴で、クル ド パリと同じく光を美しく反射します。
クル ド パリの凹凸のある質感と、ファセットの滑らかな光沢という、異なるテクスチャーの組み合わせが、互いの魅力を引き立て合います。例えば、プラチナのファセットに、イエローゴールドやピンクゴールドのクル ド パリを合わせると、素材のコントラストが生まれ、洗練された印象になります。
特に、クル パリのスモールとファセットのスモールを重ねると、繊細でありながらも立体感のある美しいレイヤードが完成します。これはブライダルリングの重ね付けとしても非常に人気のある、間違いない組み合わせの一つです。
キャトルを加えてモダンで華やかな印象に
より個性的でモダンなスタイルを目指すなら、「キャトル」コレクションとの重ね付けがおすすめです。キャトルは、ブシュロンを象徴する4つの異なるモチーフ(グログラン、ダイヤモンドのライン、クルドパリ、ゴドロン)を組み合わせたアイコニックなコレクションです。
例えば、ピンクゴールドとホワイトセラミックが特徴の「キャトル ホワイト ハーフリング」にクル ド パリを重ねると、一気に華やかで上級者向けのスタイリングが完成します。また、ダイヤモンドが敷き詰められた「キャトル ラディアント」と組み合わせれば、この上なくゴージャスな手元を演出できます。
キャトル自体が複数の素材とデザインを内包しているため、クルドパリの素材や幅をどう選ぶかで、組み合わせの可能性は無限に広がります。自分だけのオリジナリティを表現したい方に最適なコーディネートです。
エピュールと合わせて洗練された手元を演出
「エピュール」は、ブシュロンの中でも究極のシンプルさを追求したコレクションです。装飾のないプレーンなデザインのリングは、クル ド パリの個性的なテクスチャーを際立たせる最高の引き立て役となります。
クルドパリのミディアムにエピュールを一本加えるだけで、輝きに落ち着きと品格がプラスされ、全体の印象がぐっと引き締まります。逆に、クル ド パリのスモールとエピュールを重ねれば、ミニマルで洗練された、現代的なスタイリングが楽しめます。
この組み合わせは、異なる質感のリングを重ねることで生まれる「静と動」のコントラストが魅力です。シンプルながらも計算された、大人のためのコーディネートと言えるでしょう。
ピヴォワンヌなど華やかなリングとの調和
「ピヴォワンヌ」のような、芍薬の花をモチーフにした大ぶりで華やかなデザインのリングと重ねる場合、バランスが鍵となります。ピヴォワンヌ自体に 상당なボリュームがあるため、合わせるクルドパリは同じくボリュームのあるミディアムを選ぶのがおすすめです。
ミディアムのしっかりとした幅と輝きが、ピヴォワンヌの立体的なデザインに負けることなく、互いを引き立て合う美しいハーモニーを生み出します。リング同士が支え合い、全体として一つの完成されたジュエリーのような豪華な見え方になります。
このように、主役級のデザインリングと重ねる際は、クルドパリの幅を合わせることで、全体のバランスが整い、より美しいスタイリングが実現します。
ミニビーラブドとの繊細なコーディネート
「ミニ ビーラブド」のような、繊細で華奢なエタニティリングと重ねる場合は、これまでとは逆のアプローチが有効です。ミニ ビーラブドの可憐なダイヤモンドの輝きを最大限に活かすためには、合わせるクル ド パリはスモールモデルが最適です。
クルドパリのスモールが持つ細身のラインと控えめな輝きが、ミニ ビーラブドの繊細な美しさにそっと寄り添い、邪魔することなく引き立てます。この組み合わせは、非常に上品で女性らしい手元を演出し、指を細く長く見せる効果も期待できます。
華奢なリングとのコーディネートでは、クルドパリが主張しすぎないように、スモールモデルで引き算の美学を取り入れることがポイントです。
エンゲージリングと合わせる際のポイント
クルドパリをマリッジリングとして選び、お手持ちのエンゲージリングと重ねる方も多くいらっしゃいます。この場合、エンゲージリングのデザインやボリューム感に合わせてクル ド パリの幅を選ぶことが大切です。
例えば、一粒ダイヤモンドのソリテールリングのように、アーム部分がシンプルなエンゲージリングであれば、クルドパリのスモールもミディアムも比較的合わせやすいでしょう。
一方、アームにもダイヤモンドが施されているデザインや、全体的にボリュームのあるエンゲージリングには、バランスを取るためにクルパリのミディアムを合わせる方が、綺麗にフィットすることが多いです。
現在、クルドパリのソリテールリングはブシュロンの公式サイトの現行コレクションには見られませんが、マリッジリングとしてクル ド パリを選び、様々なエンゲージリングと重ねる楽しみ方は健在です。ぜひ店頭でご自身のエンゲージリングと実際に合わせてみて、最適なバランスを見つけてください。
自分だけのブシュロン クルドパリの重ね付け
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クルドパリはパリのヴァンドーム広場の石畳がモチーフ
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リング全周にデザインがあり指輪が回っても気にならない
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幅は存在感のあるミディアムと繊細なスモールの2種類
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ミディアムは幅約3.0mmで単体でも華やかな輝きを放つ
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スモールは幅約2.0mmで重ね付けに最適な繊細さが魅力
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素材はプラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールドの3色展開
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プラチナはシャープでクールな輝きが特徴
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イエローゴールドは華やかでゴージャスな印象を与える
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ピンクゴールドは肌馴染みが良く優しい雰囲気を演出する
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ファセットと重ねると異なる質感が互いを引き立て合う
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キャトルと合わせればモダンで個性的なスタイルが完成する
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シンプルなエピュールはクル ド パリの輝きを際立たせる
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ピヴォワンヌのような大ぶりのリングにはミディアムが好相性
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ミニビーラブドなど華奢なリングにはスモールがおすすめ
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エンゲージリングとの重ね付けは全体のボリュームバランスが鍵