パリの五大ジュエラー「グランサンク」にも数えられる、ブシュロンとショーメ。どちらも本当に素敵で「ブシュロンとショーメ、どっちを選べばいいの?」と悩んでしまいますよね。
ブシュロンの個性的でモードな雰囲気も、ショーメの品格あるロマンティックな世界観も、どちらも魅力的。歴史やブランドの「格」はどう違うのか、婚約指輪や結婚指輪のデザイン、価格帯、購入後のサイズ直しや「後悔」に繋がるポイント、知名度など、気になる点はたくさんあると思います。
この記事では、両ブランドの魅力を掘り下げながら、デザインの哲学、代表的なコレクション、そして現実的な懸念点まで、皆さんの「どっち?」という疑問に寄り添って、じっくり比較検討していきます。
ブシュロンとショーメ どっちを選ぶ?格と歴史
まずは、両ブランドの根本的な違い、つまり「格」の源泉や歴史、デザインの世界観を見ていきましょう。この違いが、ジュエリーの印象に大きく影響していますよ。
デザイン哲学と世界観の比較
ブシュロンとショーメは、どちらも「グランサンク」と呼ばれるパリ最高峰のジュエラーですが、その成り立ちやデザインに込める想いは対照的かなと思います。
ブシュロン (Boucheron)は「自由な精神と革新」を象徴するメゾンです。
1893年に、ハイジュエラーとして初めてパリのヴァンドーム広場にブティックを構えた「開拓者」なんですね。そのデザインは「建築的」とも評され、アバンギャルドで、モードな雰囲気を持っています。
一方、ショーメ (Chaumet)は「伝統と絆のロマンティシズム」を体現しています。
1780年創業という圧倒的な歴史を持ち、ナポレオンと皇妃ジョゼフィーヌの御用達ジュエラーとして選ばれた経緯があります。そのため、デザインには「王室の品格」や「物語性」が色濃く反映されています。
デザイン哲学の比較
- ブシュロン: 革新・自由・建築美。ヴァンドーム広場を選んだ「開拓者」。
- ショーメ: 伝統・品格・物語性。王室に選ばれた「守護者」。
この根本的なDNAの違いが、それぞれのコレクションに表れているんですね。
アイコン:キャトルとジョゼフィーヌ
両ブランドの哲学が最も強く表れているのが、アイコンコレクションです。
ブシュロンの絶対的アイコンといえば「キャトル (Quatre)」です。これはフランス語で「4」を意味し、4つの異なるモチーフを重ね合わせた革新的なデザインが特徴です。
- グログラン: 創業家のルーツである布地
- ダイヤモンド: 永遠の輝き
- クル ド パリ: パリの石畳(建築的!)
- ゴドロン: 永遠の愛
これら全てが一つになった「キャトル」は、まさに「指に纏う小さな建築物」のよう。個性的で力強いデザインが魅力です。
対するショーメのアイコンは「ジョゼフィーヌ (Joséphine)」です。
これは皇妃ジョゼフィーヌへのオマージュで、「指先にティアラを」という、なんともロマンティックなコンセプトから生まれました。
優雅なV字(エグレット)のフォルムが特徴で、指を長く美しく見せてくれます。まさに「高貴さ」と「エレガンス」の象徴ですね。
絆のリアンと革新のセルパンボエム
アイコン以外にも、魅力的なコレクションがたくさんあります。
ショーメのもう一つの柱が「リアン (Liens)」コレクション。「リアン」はフランス語で「絆」を意味します。
その名の通り、2つのものを繋ぐ「結び目」や「クロス」のモチーフが特徴で、二人の結びつきをロマンティックに表現しています。
結婚指輪として人気の「リアン エヴィダンス」や、遊び心のある「ジュ ドゥ リアン」など、様々な「絆」の形があります。
ブシュロンで「キャトル」と並んで人気なのが「セルパンボエム (Serpent Bohème)」です。
これは「蛇」をモチーフにしたコレクションですが、写実的ではなく、ドロップ型のストーンと繊細なゴールドビーズで「お守り」のように昇華させています。
「キャトル」が力強い「構造美」なら「セルパンボエム」はメゾンの「繊細さ」と「フェミニン」な側面を担っている感じがしますね。
婚約指輪のデザイン比較
ブライダルリングにも、両者の哲学は一貫しています。
ブシュロンの婚約指輪は「ファセット」(アームにカットが施されたモダンなデザイン)や「ポン ドゥ パリ」(パリの橋がモチーフ)など、やはり建築やフォルムに着目した個性的でモダンなデザインが目立ちます。アールデコ調の「ヴァンドーム リズレ」なども、非常にモードでおしゃれです。
ショーメの婚約指輪は「ジョゼフィーヌ」のティアラデザインが筆頭です。他にも「絆」モチーフがダイヤを支える「リアン ダムール」や、ヴァンドーム広場の柱の螺旋をモチーフにした「トルサード」など、一つ一つにロマンティックな物語が込められています。
結婚指輪の価格と重ね着け
結婚指輪を選ぶ上で気になる価格と、婚約指輪との重ね着けについても比較してみましょう。
まず価格ですが、驚くことに、両ブランドの平均価格帯はほぼ同等です。どちらかが極端に高い、ということはないんですね。なので「価格」でどちらかに決める、というのは難しいかなと思います。
ブライダルリングの平均価格(目安)
あくまで一般的な目安であり、選ぶデザインやダイヤモンドのグレードによって大きく変動します。正確な価格は必ず公式サイトやブティックでご確認ください。
- 婚約指輪: ブシュロン(約60万円) ショーメ(50万円〜100万円)
- 結婚指輪(ペア): ブシュロン(約50万円) ショーメ(約55万円)
次に「重ね着け」の思想ですが、ここにも違いが見えます。
ショーメは「ジョゼフィーヌ」のV字ラインに「トルサード」や「ビー マイ ラブ」(ハニカムデザイン)を「完璧に重ねる」ことを前提にデザインされているモデルが多い印象です。セットで着けた時の美しさは格別です。
一方、ブシュロンは「キャトル」のように単体でも完成されたデザインが多く、重ね着けは「個性のレイヤリング」という側面が強いかなと感じます。もちろん「ファセット」のように重ね着けしやすいシンプルなモデルもありますよ。
ブシュロンかショーメ どっち?後悔しない選び方
デザインの好みが見えてきたところで、次は現実的な視点…購入後の満足度に関わる「後悔」の可能性や、アフターサービスについて、しっかりチェックしていきましょう。
ブシュロンで後悔する可能性
ブシュロン、特に「キャトル」を選ぶ際に、知っておくべき「懸念点」があります。これはデザインの革新性と表裏一体の部分かもしれません。
ブシュロン(キャトル)の注意点
- PVD加工の耐久性
キャトル ブラックやホワイトエディションに使われるPVD(セラミック)加工は、強い衝撃で「欠け」たり、長年の使用で「剥げ」たりする可能性があります。修理は高額になるか、交換対応になる場合があるようです。 - リングの「太さ」
キャトルの4連クラシックは非常に厚みと太さがあります。そのため、普段使い(家事やタイピング)で「邪魔になる」「違和感がある」と感じる人もいるようです。 - サイズ直しが「原則不可」
これが最大の懸念点かもしれません。キャトルは複雑な構造のため、ほぼ全てのモデルでサイズ直しができません。将来的な体型の変化に対応できないリスクがあります。
ブシュロンの「後悔」は、この妥協のないデザインがもたらす「物理的な制約」を受け入れられるかどうかにかかっています。
ショーメの知名度と懸念点
ショーメに関する懸念は、リング自体の問題というよりは「感じ方」や「周りの視線」に関わる部分が中心のようです。
ひとつは、「ジョゼフィーヌ」のV字デザインなどが非常に独創的なため、伝統的なストレートリングをイメージしている人からは「好みが分かれる」と見られる可能性です。
もうひとつは、日本での「知名度」もちろん最高峰のブランドですが、カルティエやティファニーと比べると、ジュエリーに詳しくない人からは「どこのブランド?」と聞かれることもあるかもしれません。
「他者からの評価や認知度」をどれくらい気にするか、という内面的な課題と言えそうです。
もちろん、その価値を知っている人から見れば、ショーメを選んでいること自体が「本物を知る人」という、とても素敵なステータスになりますけどね。
アフターサービスとサイズ直し
生涯を共にするリングだからこそ、アフターサービスは重要です。特に「サイズ直し」については、両ブランドで大きな違いがあります。
ブティックでのクリーニングは、両ブランドとも生涯無料(生涯保証)が基本のようです。
問題はサイズ直しです。
- ブシュロン:購入後1ヶ月は無料
- ショーメ:有料
これだけ見るとブシュロンが優れているように見えますが、実はここに「落とし穴」があります。
サイズ直しの「本当」の比較
重要なのは「無料か有料か」ではなく、「そもそもサイズ直しが”可能”か”不可能”か」です。
前述の通り、ブシュロンの主力商品である「キャトル」は、デザイン的にサイズ直しが”不可能”なモデルがほとんどです。
一方、ショーメの主力商品(トルサードやリアンなど)は、有料ではあっても、デザイン的にサイズ直しに”対応可能”なモデルが多くなっています。
結婚指輪など、生涯にわたる着用を前提とした「長期的な安心感」を優先するならば、ショーメの方がリスクが低い、という見方もできるかもしれません。
(※サイズ直しの可否や規定はモデルによって異なり、変更される可能性もあります。正確な情報は購入時に必ずブティックでご確認ください。)
ブシュロンが似合う人の特徴
これまでの分析から、ブシュロンはこんな方にオススメです。
- ジュエリーを「ファッション」として、モードな個性を最優先したい人
- 「キャトル」の力強いデザインに惹かれる、ジェンダーレスな魅力を求める人
- 「サイズ直し不可」といった物理的制約を「デザインの対価」として受け入れられる、美学に覚悟のある人
イメージとしては、知的で自立した、芯の強い個性を持つ方にぴったりかなと思います。
ショーメが似合う人の特徴
一方、ショーメはこんな方におすすめです。
- 流行に左右されない、王道のエレガンスと「品格」を求める人
- 「絆」や「ティアラ」といった、ジュエリーに込められたロマンティックな物語を大切にしたい人
- 他者の視線を気にせず「自分が愛する本物」として自信を持って身に着けられる、内面的な成熟を持つ人
大人の女性らしい「品」と「華」を兼ね備え、多くの人から愛されるエレガントな方に、とても良く似合うジュエリーだと思います。
結論:ブシュロンとショーメ どっちを選ぶ
ここまで「ブシュロンとショーメ、どっち?」という視点で、深く比較してきました。
ブシュロンは「あなたの個性を外側に強く示す」ジュエリーであり、ショーメは「あなたの内面的な物語と品格を豊かにする」ジュエリーだと言えそうです。
あなたが懸念すべき点も明確になりました。ブシュロンで懸念すべきは「物理的な制約(サイズ直し不可など)」であり、ショーメで懸念すべきは「社会的な認識(知名度など)」です。あなたがどちらのリスクをより許容できるか、自問することが最後の鍵となります。
最終的な決定は、必ず両ブランドのブティックに足を運び、その重み、輝き、そして何よりも「あなたの肌と心にしっくりとくるか」を確かめてください。
この記事が、あなたの「ブシュロンとショーメ、どっち?」という大切な悩みを解決するヒントになれば、私もとても嬉しいです。

