「おばあちゃんになっても似合う指輪が欲しい」と、年齢を重ねてから指輪を探す時、多くの方がそう願うのではないでしょうか。
若い頃に選んだ指輪が、今の自分にはしっくりこないと感じることもあるかもしれません。特に、長年の家事などで変化したおばあちゃんの手や、気になるしわしわの手にどんなデザインが映えるのか、悩ましい問題です。
60代・70代を迎えてからの普段使いに最適な指輪の付け方や、人生の節目における結婚指輪買い替えで失敗や後悔をしたくない、という想いは皆さん共通のはずです。
この記事では、そんなお悩みに寄り添い、これから先も長く愛せる、あなたにぴったりの指輪を見つけるための具体的なヒントと選び方のコツを、専門的な視点から詳しく解説していきます。
年齢を重ねた魅力。おばあちゃんになっても似合う指輪選び

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しわしわの手が気になる時の対処法
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おばあちゃんの手をお手本にする選び方
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指輪選びはパーソナルカラーを意識して
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リングの最適なボリューム感と幅の選び方
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素材は高品質なプラチナやK18がおすすめ
しわしわの手が気になる時の対処法

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年齢を重ねた手のしわが気になり、指輪のおしゃれを楽しめないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、適切なケアで手元の印象は大きく変わります。しわしわの手でも自信を持って指輪を身につけるために、日々のハンドケアを見直してみましょう。
手のしわの主な原因は、乾燥と加齢による肌の弾力低下です。特に手のひらや指の関節は皮膚が乾燥しやすく、水仕事などを頻繁に行うことで、よりシワが目立ちやすくなります。また、血行不良によって肌に十分な栄養が行き渡らず、指先がしぼんで見えることも一因と考えられます。
これらの対策として、まず基本となるのが徹底した保湿です。ヒアルロン酸やセラミドなどが含まれたハンドクリームや美容オイルを、日中も夜間もこまめに使用することが大切です。
特に、夜寝る前にたっぷりと栄養クリームを塗り、マッサージを取り入れると血行が促進され、より効果的です。指先から手首に向かって優しく揉みほぐすことで、むくみの改善も期待できます。
さらに上級者向けのケアとして、週に1回程度のピーリングやスクラブで古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促すこともおすすめです。
また、エステサロンなどで行われるパラフィンパックは、温かいロウで手を包み込み、血行を促進しながら潤いを閉じ込めるため、乾燥対策に非常に効果があります。最近では自宅用のキットも販売されているため、スペシャルケアとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
おばあちゃんの手をお手本にする選び方

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しわや関節の太さが気になるおばあちゃんの手には、どのような指輪が似合うのでしょうか。実は、年齢を重ねた手元だからこそ素敵に映えるデザインがあります。お手本にしたいのは、堂々とおしゃれを楽しんでいる素敵なおばあちゃんたちの指輪の選び方です。
年齢を重ねた手に細すぎる華奢なリングを合わせると、指のしわや節をかえって強調してしまい、アンバランスに見えてしまうことがあります。若い頃は似合っていたデザインでも、年齢と共に違和感が出てくるのはこのためです。
そこで、おすすめしたいのが、ある程度のボリューム感や幅がある指輪を選ぶことです。幅広のデザインや、大ぶりのモチーフがついた指輪は、視覚的なポイントとなり、手元のしわやたるみから視線を逸らす効果が期待できます。指輪そのものに存在感があるため、手全体のコンプレックスをカバーしつつ、豊かな印象を与えてくれるのです。
若い頃には少し気後れしてしまったかもしれない、華やかでボリュームのあるデザインも、人生経験を重ねた今だからこそ、嫌味なく上品に身につけられます。シンプルな装いに合わせるだけで、洗練された大人の品格を演出できるでしょう。
大切なのは、手の変化を隠すのではなく、今の自分に似合うデザインを選ぶことで、新たな魅力を引き出すという発想です。
指輪選びはパーソナルカラーを意識して
長く愛用する指輪を選ぶ上で、ご自身の肌色に合った素材の色を選ぶことは非常に大切なポイントです。一般的に「パーソナルカラー」と呼ばれる、生まれ持った肌色のタイプに合わせて地金の色を選ぶことで、手元がより美しく、明るい印象になります。
パーソナルカラーは、主に黄みがかった肌色の「イエローベース(イエベ)」と、青みがかった肌色の「ブルーベース(ブルベ)」に分けられます。このタイプは基本的に生涯変わることがないとされています。
パーソナルカラー別のおすすめ地金
パーソナルカラー | 特徴 | おすすめの地金素材 |
イエローベース(イエベ) | 温かみのある黄みがかった肌色。手首の血管が緑っぽく見える傾向。 | イエローゴールド、ピンクゴールドなど、暖色系のゴールドが肌によく馴染み、血色を良く見せます。 |
ブルーベース(ブルベ) | 透明感のある青みがかった肌色。手首の血管が青や紫っぽく見える傾向。 | プラチナ、ホワイトゴールドなど、涼しげなシルバー系の色が肌の透明感を引き立て、洗練された印象を与えます。 |
ご自身のパーソナルカラーに合う指輪を選ぶと、年齢と共に気になる手のくすみを飛ばし、肌をきれいに見せる効果も期待できます。
ジュエリーショップで実際に試着する際には、デザインだけでなく、様々な色の地金を試してみて、どちらが自分の肌をより魅力的に見せてくれるかを確認することが、失敗しない指輪選びの鍵となります。
リングの最適なボリューム感と幅の選び方
年齢を重ねると、長年の家事や体型の変化によって指の根元や関節が太くなりがちです。そのような変化した指に、以前と同じような細いリングを着けると、指の太さが強調されてアンバランスに見えてしまうことがあります。
おばあちゃんになっても似合う指輪を選ぶためには、リングの幅、つまりボリューム感を意識することがとても大切になります。
指が太くなったと感じる場合、華奢すぎるリングは指に食い込んでいるように見えたり、存在感がなくなってしまったりする可能性があります。これを避けるため、ある程度の幅を持つリングを選ぶのが基本のセオリーです。
いきなり幅の広い指輪に挑戦することに抵抗がある方には、まず幅が3mm前後のデザインから試してみることをおすすめします。このくらいの幅であれば、細すぎず太すぎもしないため、多くの方の指に自然に馴染みます。
着け心地も良く、それでいてしっかりと存在感を示してくれるため、年齢を重ねた手にも美しく映えるでしょう。
もちろん、よりボリュームのある幅広のリングや、透かし彫りなどでデザイン性を持たせたリングも、年齢を重ねた手元を華やかに彩ります。大切なのは、現在の指の状態と全体のバランスを見ながら、最も美しく見えるボリューム感を見つけることです。細いリングが好みであれば、後述する「重ね付け」でボリュームを出すという方法もあります。
素材は高品質なプラチナやK18がおすすめ
これから先、何十年と長く身につけることを考えるなら、指輪の素材選びはデザインと同じくらい重要です。年齢を重ねた大人の女性にふさわしい品格と輝きを与えてくれるのは、やはり高品質な素材です。具体的には、プラチナ(Pt)や18金(K18)などが代表的な選択肢として挙げられます。
高品質な素材には、主に3つのメリットがあります。
第一に、見た目の美しさと高級感です。本物の素材だけが持つ重厚な輝きは、手元に品格を与え、どんな装いも格上げしてくれます。
第二に、耐久性です。プラチナやK18は化学的に安定しており、日常的に身につけていても変質や変色が起こりにくい性質を持っています。温泉や薬品などに気をつければ、その美しい輝きを長く保つことが可能です。
第三に、金属アレルギーのリスクが比較的低いことです。ただし、K18は25%他の金属(割金)が含まれるため、割金の種類によってはアレルギー反応が出る可能性もゼロではありません。
主な貴金属素材の特徴
素材 | 特徴 | メリット | 注意点 |
プラチナ(Pt900/950) | 白く上品な輝きを持つ貴金属。産出量が少なく希少性が高い。 | 変質・変色に極めて強い。アレルギーのリスクが低いとされる。ダイヤモンドの輝きを最も引き立てる。 | ゴールドに比べて価格が高くなる傾向がある。 |
K18ゴールド | 全体の75%が金で、残り25%の割金で色や硬さを調整。イエロー、ピンク、ホワイトなど多彩。 | カラーバリエーションが豊かで肌色に合わせて選べる。プラチナより華やかな印象を与えられる。 | 割金の種類(ニッケル等)によっては金属アレルギーを引き起こす場合がある。購入時に確認が必要。 |
予算には限りがあると思いますが、長く愛用することを考えれば、多少高価であっても高品質な素材を選ぶ方が、結果的に満足度は高くなります。また、修理やサイズ直しなどのアフターサービスを受けやすいのも、高品質なジュエリーを扱う専門店の利点です。
ライフステージで選ぶ、おばあちゃんになっても似合う指輪
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60代の普段使いにおすすめのデザインは?
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記念に考える60代の結婚指輪買い替え
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おしゃれな60代の指輪の付け方とは
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さらに輝く70代におすすめの指輪
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エタニティリングで華やかな重ねづけを
60代の普段使いにおすすめのデザインは?

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60代を迎え、日常生活の中で気兼ねなく楽しめる普段使いの指輪を探している方には、シンプルでありながらも品格を感じさせるデザインがおすすめです。毎日身につけるものだからこそ、デザイン性だけでなく、実用性も考慮することが大切になります。
普段使いの指輪を選ぶ上でのポイントは「引っかかりの少なさ」と「飽きのこないデザイン」です。例えば、ダイヤモンドなどの宝石がセッティングされている場合、爪の飛び出しが少ないデザインを選ぶと、衣服に引っかけてしまったり、何かにぶつけて宝石を傷つけたりするリスクを減らせます。
宝石を地金に埋め込むように留める「フクリン留め」や、レール状の地金で挟み込む「レール留め」といった技法を用いた指輪は、表面が滑らかで普段使いに非常に適しています。
デザインとしては、一粒の宝石が輝く「ソリテールリング」がクラシックで人気です。シンプルながらも宝石の美しさが際立ち、どんなファッションにも合わせやすい万能さがあります。
また、宝石がついていない地金だけのリングも、ぽってりとした丸みのあるデザインや、表面に彫りやテクスチャーが施されたものを選ぶと、シンプルながらも表情豊かな手元を演出できます。
大切なのは、過度に装飾的で華美なものではなく、上質な素材の良さが引き立つような、洗練されたデザインを選ぶことです。それが60代の日常に寄り添い、長く愛せる一本となるでしょう。
記念に考える60代の結婚指輪買い替え

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結婚当初に購入した指輪も、60代になるとサイズが合わなくなったり、デザインが今の自分には少し可愛らしすぎると感じたりすることがあります。還暦や結婚記念日といった人生の大きな節目に、新たな気持ちで結婚指輪を買い替える「セカンドマリッジリング」を選ぶご夫婦が増えています。
結婚指輪を買い替えることには、多くのメリットがあります。まず、体型の変化に合わせたジャストサイズの指輪を選べるため、紛失のリスクや着け心地の悪さから解放されます。
また、若い頃とは価値観や好みが変化した今、自分たちが本当に満足できるデザインや品質のものを選び直すことができます。経済的にも余裕ができたことで、結婚当初は諦めていた憧れのブランドや、より高品質な素材に手が届くようになるかもしれません。
買い替えを検討する際には、これからの人生を共に歩むにふさわしい、落ち着きと品格のあるデザインが人気です。前述の通り、ある程度の幅とボリュームがあるものや、ダイヤモンドをあしらったエタニティリングなどが候補に挙がります。
もちろん、買い替えはご夫婦にとって大きな決断です。二人でじっくりと話し合い、お互いが納得できる指輪を選ぶプロセスそのものが、新たな素晴らしい思い出となるでしょう。これまで連れ添ってきた証である古い指輪は、ペンダントトップにリフォームしたり、記念として大切に保管したりするのも素敵な方法です。
おしゃれな60代の指輪の付け方とは

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60代の指輪のおしゃれは、ただ身につけるだけでなく、今の自分らしさを表現する「付け方」にこだわることで、より一層洗練された印象になります。若い頃とは違う、大人の余裕を感じさせるコーディネートを楽しみましょう。
1本で魅せる、存在感のある付け方
上質な素材や、大ぶりの宝石があしらわれた存在感のある指輪は、あえて1本だけで着けることで、そのものの魅力が最大限に引き立ちます。
特に人差し指や中指に着けると、手元が動くたびに指輪が美しく輝き、周囲の視線を集めます。シンプルな服装に合わせることで、指輪が主役の品の良いコーディネートが完成します。
重ね付けで楽しむ、上級者のおしゃれ
手持ちの結婚指輪などが細く感じられるようになったら、他の指輪との重ね付けがおすすめです。特におすすめなのが、結婚指輪とエタニティリングの組み合わせです。
同じ色の地金で揃えれば統一感が出ますし、プラチナとイエローゴールドなど、あえて違う色を組み合わせるのも個性的でおしゃれです。重ねることで1本の幅広リングのように見え、ボリューム感が出て寂しい印象になりません。
他のアクセサリーとの調和
指輪だけでなく、ブレスレットや腕時計と色味やテイストを合わせることで、手元全体に統一感が生まれ、より洗練された印象になります。例えば、プラチナの指輪にはシルバーの腕時計を、ゴールドの指輪にはゴールドのバングルを合わせるなど、全体のバランスを考えることがおしゃれ上級者のテクニックです。
さらに輝く70代におすすめの指輪

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70代になると、より一層、本物だけが持つ品格や深みが似合うようになります。これまでの人生経験が自信となって表れ、若い頃には気後れしたかもしれない華やかな指輪も、堂々とご自身のものとして着けこなせる年代です。
この年代におすすめしたいのは、宝石の「質」にこだわった指輪です。例えばダイヤモンドであれば、大きさだけでなく、カラーやクラリティといった品質(4C)にもこだわって選ぶことで、その輝きは格段に変わります。高品質な宝石は、たとえ小粒であっても圧倒的な存在感を放ち、持ち主の品格をも高めてくれるでしょう。
デザインとしては、クラシックで普遍的な魅力を持つものが最適です。大粒の宝石が一つ輝くソリテールリングはもちろん、パールのリングも70代の女性に非常に良く似合います。
パールの持つ優雅で柔らかな光沢は、年齢を重ねた肌にしっとりと馴染み、上品な美しさを演出してくれます。また、繊細な細工が施されたヴィンテージデザインの指輪も、他にはない特別な雰囲気があり、個性を表現するのにぴったりです。
注意点として、指の関節の変化などにより、指輪の着脱がしにくくなることも考えられます。そのため、リングの一部が開いていてサイズ調整が可能なデザインや、お店でサイズ直しなどのアフターフォローがしっかり受けられるかどうかも、選ぶ際の重要なポイントになります。
エタニティリングで華やかな重ねづけを
年齢を重ねて手持ちの結婚指輪が少し物足りなく感じてきた時に、最もおすすめしたいアレンジが「エタニティリング」との重ね付けです。エタニティリングとは、リングの全周、または半周に同サイズ・同カットのダイヤモンドなどの宝石を途切れることなく並べたデザインの指輪を指します。
その名の通り「永遠(Eternity)」の愛を象徴することから、結婚記念日の贈り物としても非常に人気があります。エタニティリングを重ね付けすることには、いくつかのメリットがあります。
第一に、手元にボリュームと華やかさがプラスされることです。細い結婚指輪と重ねることで、まるで1本の幅広リングのようになり、年齢を重ねた手にも負けない存在感が生まれます。ダイヤモンドの輝きが連なることで、手元が一気に明るく華やかな印象に変わるでしょう。
第二に、デザインの汎用性が高いことです。エタニティリングはシンプルな形状のものが多いため、ほとんどの結婚指輪とデザイン的な相性が良いのが特徴です。ストレートタイプの結婚指輪はもちろん、少しカーブのあるデザインとも美しく重なります。
重ね付けするエタニティリングを選ぶ際は、手持ちの指輪と地金の色(プラチナ、ゴールドなど)を合わせると統一感が出て上品にまとまります。シンプルな装いにも華やかな場にも対応できるエタニティリングの重ね付けは、指先のおしゃれの幅を広げてくれる、非常に有効なテクニックと言えます。
これからも輝く、おばあちゃんになっても似合う指輪
この記事では、おばあちゃんになっても似合う指輪を選ぶための様々なコツをご紹介しました。最後に、指輪選びで後悔しないための重要なポイントをまとめます。
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年齢を重ねた手には細すぎるリングよりボリュームのあるものが似合う
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しわや節が気になる手には幅広のデザインが視線をカバーしてくれる
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自分の肌色に合うパーソナルカラーの地金を選ぶと手が綺麗に見える
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イエローベースの肌にはゴールド系、ブルーベースにはプラチナ系がおすすめ
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リング幅に迷ったら3mm前後を目安に試してみる
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素材は変色しにくく品格のあるプラチナやK18が最適
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高品質な素材は結果的に長く愛用でき満足度が高い
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60代の普段使いには引っかかりの少ないシンプルなデザインが実用的
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節目の結婚指輪買い替えは今の自分に合うものを選ぶ良い機会
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重ね付けはおしゃれの幅を広げる有効なテクニック
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細くなった結婚指輪にはエタニティリングを重ねてボリュームアップ
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70代は宝石の大きさだけでなく品質にこだわると品格が生まれる
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パールやヴィンテージデザインも年齢を重ねたからこそ似合う
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購入店のサイズ直しなどアフターフォローの内容を確認しておく
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日々のハンドケアを続けることでより指輪が美しく映える